富豪刑事 Balankce:UNLIMITED

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各話解説 check-6

  • 仲本は、目的(正義)のためなら手段を選ばないという点において、加藤よりも大助に近い部類のように感じられました。
    一方で加藤含め、仲本を慕っている人物の描写もあります。彼はこれまでどのような刑事だったのでしょうか。
    性格や信念など仲本のキャラクター像でこだわった点を教えてください。

    仲本は、目的(正義)のためなら手段を選ばない
    という点において、加藤よりも大助に近い
    部類のように感じられました。一方で加藤含め、
    仲本を慕っている人物の描写もあります。
    彼はこれまでどのような刑事だったのでしょうか。
    性格や信念など仲本のキャラクター像で
    こだわった点を教えてください。

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    仲本は元々、「目的の為には手段を選ばない」というタイプではなく、むしろ逆に情に厚い刑事です。
    基本的には自分の足で情報を得て、人間関係を作り上げて、事件を解決に導こうとする昔ながらの刑事で、少し古風な価値観を持っている加藤は「長さんのような刑事になりたい」と思っています。
    しかし仲本には、担当していた殺人事件を上からの圧力によって理不尽な形で幕引きさせられたという過去があり、その事件をたったひとりで追い続けるうちに非情さを身につけ、その因縁の事件が再び表に現れると、ひそかに彼の中で大きくなっていた非情さもまた表に出てくるようになりました。
  • 徐々にバディとしての関係を築いてきたように見えて、二人にはまだまだ大きな隔たり(溝)があると感じられた回でした。
    大助と加藤の関係を描く際に意識した点などあれば教えてください。

    徐々にバディとしての関係を築いてきたように見えて、
    二人にはまだまだ大きな隔たり(溝)が
    あると感じられた回でした。
    大助と加藤の関係を描く際に意識した点などあれば 教えてください。

    凸凹ながらもバディが完成し、それが安定期に入ったと思いきや、この第6話では再び二人の関係性が揺らぎはじめます。
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    大助のようなエリートがなぜ、警視庁の掃き溜めともいえる現対本部に来たのか。
    そもそも、大助はなぜ警察官になったのか……それらが明らかになるにつれて、大助がある目的を隠し持っていることがわかってきます。
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    どうやら大助はその目的に対して並々ならぬ使命感を持っていますが、それを知らない加藤には、大助が暴走しているように見え、いらだちを募らせていくのです。
  • ヒュスクに「あなたにはその権限がありません」と言われた際、これまでにないほど大助の動揺が見て取れました。
    捜査から生活においてまで、さまざまなことにヒュスクを活用している大助ですが、
    そもそも“AI執事”という存在を登場させることになった意図や制作秘話がありましたら教えてください。

    ヒュスクに「あなたにはその権限がありません」と
    言われた際、これまでにないほど
    大助の動揺が見て取れました。
    捜査から生活においてまで、さまざまなことに
    ヒュスクを活用している大助ですが、
    そもそも“AI執事”という存在を登場させることになった 意図や制作秘話がありましたら教えてください。

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    これも誰の案だったかは忘れてしまいましたが、言い出しっぺは僕ではありません。「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」を観た誰かが、そこに登場する人工知能が面白かったと言い出したように記憶しています。その時僕はその映画を観ていませんでしたが、「ナイトライダー」(日本では87年からTVシリーズが放送開始)というアメリカのドラマに出て来る人工知能〝K.I.T.T〟みたいな奴、という説明でなるほどとなりました。ちなみに僕は、「ナイトライダー」ではなく、「エアーウルフ」派でしたが。
    それはともかく、ひたすら有能で従順だったAI執事「ヒュスク」が言うことを聞かなくなれば、盤石に見えた大助という存在が一気に揺らぎはじめるので、風雲急を告げるドラマの転換点を象徴的に描けるのではないかと思っていました。